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<TITLE>∴∵山吹号∴∵　マギ話</TITLE>
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働くお母さん</div>

<div id="honbu">
<p><br></p>
<h1>Working mother.&nbsp;&nbsp;&nbsp;&nbsp;7</h1>
<p><br></p>
<!-- 7 -->

　<table border="0" cellpadding="0" cellspacing="0">

    <tr>
        <td valign="top">　</td>
        <td>その者は背後にピカピカと後光を携え顔がはっきり見えない。<br>
        キラキラとそよ風に泳ぐ銀髪･･･<br>
        シルエットだけの身体は酷く華奢にみえる。<br>
        何か大きな塊を台にしてその場に立っていた。<br>
        <br>
        その姿がその場に居た物の目を眩ませる<br>
        <br>
        そんな状態が数秒続いたあと光に目を慣らしたものが叫んだ。<br>
　</td>
    </tr>

    <tr>
        <td valign="top">「</td>
        <td>
うわぁぁぁ！ルイスがっ！ルイスがっ！」<br>
<br>
その叫びを制止するかのように
　		</td>
    </tr>

    <tr>
        <td valign="top">「</td>
        <td>
ロジャスのみなさんっ！<br>
村の守護神といってもよいルイスさんはこのように立つことも間々ならない･･･そんなルイスさんを目の前にして気を落とさない者が居ましょうかっ！<br>
しかも皆は自分が食べていくのに精一杯で収穫を盗られてしまったら来年の今頃はこの村には墓場しか残らなくなります。<br>
ボクはどうなっても良い･･･これ以上この村から大切なものを奪わないでっ！」<br>
と、あることないことをごちゃ混ぜにツラツラと並べた。<br>
<br>
その頃には皆が日の光に目を慣らしはっきりと見えていた。<br>
<br>
そこにはハラハラと涙を流しながら手を祈るように組みながら縄でグルグル巻きで目を回しているのルイスを踏み台にして立っているマギの姿があった。<br>
<br>
ある者は呆れた表情で、<br>
ある者は状況が把握できず口をパクパクと、<br>
ジーナはおでこに手をあて首をフルフルと左右に振った。<br>
<br>
マギは子犬のようにプルプルとロジャスをじっと見つめる。見つめる。見つめる･･･<br>
<br>
ロジャスは肩をひょいっとすくめて負けたぜとばかりに
　		</td>
    </tr>

    <tr>
        <td valign="top">「</td>
        <td>
お嬢ちゃん･･･確かにそうだよな･･･俺達だって何も村人全員を皆殺しにするつもりなどねぇ･･･。また来年ルイスが元気になったらフェアに勝負しにくるわ。でも手ぶらじゃ帰れねぇし･･･。お嬢ちゃん覚悟はできているんだろうな？」</td>
    </tr>

    <tr>
        <td valign="top">「</td>
        <td>
はい･･･。それで村の皆が笑ってくれるなら･･･」<br>
と、しおらしく頷いてみせるとロジャスは困ったようなそれでいて優しげな表情で</td>
    </tr>

    <tr>
        <td valign="top">「</td>
        <td>
おい、お嬢ちゃんだけつれて今日は帰るぞ･･･」<br>
　</td>
    </tr>

    <tr>
        <td valign="top">「</td>
        <td>
へいっ！おい、そこを退け！」<br>
ロジャスの子分はドカッと村人の男の胸を強く押した。<br>
村人は抵抗もせずワラワラとマギまでの道を開く。<br>
村人の誰もがその状況を把握できずにただ呆然と事が進むのをみていた。<br>
<br>
といっても内心は、<br>
<br>
<dl>
<dd>
ジーナは一体なにものであるのか･･･<br>
何故ルイスはあんな状態なのか･･･<br>
食うほどに困っていたか･･･<br>
それ以前にマギは男である。<br>
</dd>
</dl>
<br>
等々がグルグルと思考回路を暴走していた。<br>
<br>
そうこうしている内にマギの肩を抱くように子分が目の前を通り過ぎていく。<br>
その姿はドコからどうみても悪辣盗賊に攫われていく薄幸の少女であった。<br>
<br>
ロジャスまで後、数歩というところで</td>
    </tr>

    <tr>
        <td valign="top">「</td>
        <td>
マギっ！･･･あたしっ」<br>
ジーナが辛そうな顔で呼び止める。<br>
<br>
マギは無言で顔だけ振り返り笑顔で返事をした。<br>
その姿はドコからドウみても残酷で冷酷な何かを含んでいるような冷笑であり<br>
できれば「もう一生あいたくも無い」という思いにさせた。<br>
その上にロジャスには見えない角度でピースサインをしているのだから･･･<br>
<br>
村人はそれを見て「ありゃ、大丈夫だ」という妙な信頼感をよせ、<br>
ジーナは「村から離れたら全員を皆殺しにするつもりね」と仕方なさそうに肩を落とす。<br>
　</td>
    </tr>

    <tr>
        <td valign="top">「</td>
        <td>
さぁ･･･お嬢ちゃん一緒に行こうか･･･」<br>
ロジャスがマギの方を傍らに抱き寄せる。マギは抵抗も無くその身をロジャスに身を預けてから小さく頷く。<br>
<br>
とテケテケと後ろを振り向きマギを連れて盗賊団は嵐のように去っていこうとしていた。村人が脱力しかけたそのとき･･･<br>
<br>
ロジャスがギュリっと音を鳴らして振り返る。</td>
    </tr>

    <tr>
        <td valign="top">「</td>
        <td>
ぶわはははっ！ここで引き下がると思ったら大間違いだぜ！」<br>
ロジャスが楽しげに笑う。</td>
    </tr>

    <tr>
        <td valign="top">「</td>
        <td>
んなっ！」<br>
村人が驚愕の悲鳴を上げる。</td>
    </tr>

    <tr>
        <td valign="top">「</td>
        <td>
さっすがだ親ビ〜ン。そうこなくっちゃ」<br>
子分ドモがロジャスを褒め称える。<br>
　</td>
    </tr>

    <tr>
        <td valign="top">「</td>
        <td>
ちょっ･･･ちょっとまってよ！ボクを連れて行ったら村には手をださないはずっ！」<br>
流石のマギも声を荒げる。ロジャスはチッチッと指をふり浪漫を語る。
　		</td>
    </tr>

    <tr>
        <td valign="top">「</td>
        <td>
ふっ、若いな･･･お嬢ちゃん。盗賊っていったらコレぐらいは当たり前なのよ。そんな約束もした覚えないしな。<br>
それにお嬢ちゃんとの新婚旅行の費用も工面しないとな。」<br>
でへへ、とそんなことを実年齢が数百歳の男に向かって言う。<br>
マギはそれにイラだち気味に</td>
    </tr>

    <tr>
        <td valign="top">「</td>
        <td>
ぉ･･･村の人には何も知らないでいて欲しかったのに･･･」<br>
と空中に手を伸ばし陣を描きだし始める。<br>
　</td>
    </tr>

    <tr>
        <td valign="top">「</td>
        <td>
あのーコチラにこんな方はいらっしゃいませんでしょうか？」<br>
この場の緊張感など全く知る由も無いといった口調の声がロジャス面々の背後から聞こえた。<br>
<br>
ロジャス一同はご丁寧にも足並みそろえて後ろに振り返る。<br>
マギはよく聞き慣れた声に手を止める。<br>
<br>
そこには申し訳なさそうに笑顔を取り繕いながら
一枚の肖像画が書かれた紙切れを持ち立ち止まる11、12歳といったところの少年･･･にその場の全員が場違いな訪問者に目を奪われている。<br>
そして･･･その背後をみてロジャス達は身を縮み上がらせた。<br>
　</td>
    </tr>

</table>

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